愛媛FCストライカーファンドの考察
まず最初に、以下はあくまで個人的見解であり、実際の投資に際しては、ミュージックセキュリティーズ社のサイト( http://www.securite.jp/ )をよくお読みのうえ、ご自身でご判断なされるようお願いいたします。また、各データは公開されているデータを加工したものですが、その正確性・妥当性を保証するものではないことにご注意下さい。
この愛媛FCストライカーファンドはファンクラブ会費、年間シート、チケット売上、物品売上の4項目の合計に比例して償還額が決まります。これら売上4項目の合計が少なければ、投資した元本が目減りして償還され、多ければ投資した元本の償還に加え、配当金が支払われます。(ただし、手数料1,100円はいずれにせよ引かれます。ただし、特典としてチケットが貰えますので、降格などよほどひどい状態にならない限り、大きな実損は無いものと考えています。)では、これらの売り上げはどういう傾向にあるのでしょうか。
Jリーグでは、毎年、クラブごとに経営状況を開示しており、収入項目も含まれています。ただ、項目の分け方がこのファンドの方式と異なり、前述の対象4項目だけを区別できないため、以下のように、ファンドの対象でないことが明確な収入項目(灰色背景)と、全部又は一部対象である項目(オレンジ色背景)とに分け、後者を年々の変化をグラフにしてみました。ご覧のように2009→2010を除いて、上昇か横ばい傾向にあります。2009→2010は練習場及びクラブハウスの移転関連の一時費用が発生したと思われ、除外して考えるべきと思います。また、項目別に見て気になる入場料収入も1試合あたりを計算してみると、回復基調にあることが分かります。このグラフにはファンドの対象以外の売上も含んでいますが、傾向は見えると思います。緩やかですが、堅実な上昇カーブを描いてきました。ただしこのペースではJ1レベルに達するには時間がかかります。ここで選手人件費の約10%に当たる金額をファンドで調達して、その時間の短縮を狙うものだと思います。
さて、このファンドではストライカーの活躍により、6位以内に入りプレーオフに進出することを目的にしていますが、プレーオフ進出は経営にどれくらいの効果があるのでしょうか? 以下は、2012・2013シーズンにおいて昇格争いに絡んだチームのラスト5ホームゲーム入場者数と前年同カードとの比較です。大半の試合で前年を大きく上まわり、平均でも約140%を示しています。これらはラスト5試合ですが、早期にプレーオフ進出圏に近付いていれば、さらなる効果が見込まれると思います。
入場者数増はチケット売上増、物品売上増に直結するでしょうから、ファンドの償還額・配当に好影響を与えると思われます。(ただし元本割れする様々なリスクがあることにはご注意ください。)
愛媛FCは第6節終了時点で、3得点、6失点です。やはり失点は例年並みに少ないなか、得点が不足しています。W杯後に、ちょっとこれまでとは違うレベルの点取り屋を獲得してもらい、いい夢見ましょう。